足漕ぎフィッシングカヤックの高機能モデル「HOBIEミラージュ・プロアングラー」前編

■DAIWAフィールドテスター・橋口純平氏のインプレッション

DAIWAフィールドテスターとして、日頃からホビーカヤックの「ミラージュ・プロアングラー12」に乗って、カヤックフィッシングを楽しんでいる橋口純平氏に、自身の愛艇の使い勝手について、以下、詳しくレポートしてもらいました。前後編に分けてお届けします。

 

■最新のミラージュドライブを搭載

カヤックフィッシングで愛用しているホビーカヤック「ミラージュ・プロアングラー12360ドライブ搭載モデル)」について、実際に使ってみて分かったことについて書こうと思う。

まずは、いわゆる「足漕ぎシステム」の駆動系であるミラージュドライブ360。ペンギンの泳ぎを参考に作られ、フィンタイプの足漕ぎシステムとして知られているミラージュドライブの最新型が、ミラージュドライブ360だ。

前後への進行が可能なミラージュドライブ180に、横方向の回転性能を加えたモデルで、360の名前通り、その場での旋回ができる。波を避けるための急旋回や、全速力からの急停止、釣りの仕掛けの投入角度の調整、潮や風で流される角度・速度の調整などを、手元のハンドルひとつで操作できる。

このハンドルも360度クルクルと回転でき、ドライブ中央に進行方向がわかる矢印もあるため、直感的な操作ができるようになっている。

ミラージュドライブ360は回転以外にも、キックアップ・フィンやターボフィンが標準搭載されている。回転性能が目立つため、あまりフォーカスされないが、キックアップ・フィンは衝撃が加わるとフィンのシャフトのロックが解除(アンロック)されて、衝撃を受け流してくれるため、浅瀬や暗礁からドライブを守ることができる。このキックアップ・フィンには、岩礁帯での根魚狙いの際に、何度も助けられている。

アンロックになったフィンはドライブを漕ぐことにより自動で戻るため、岩礁帯でも連続した航行が可能だ。

■安定性に優れる船体

操作系の機能としては、カヤックの内側壁面にシートの高さ調整、スケグの上げ下ろし操作、魚探の振動子を出し入れするガーディアンシステムの操作、ラダー(舵)の上げ下ろし操作はロープを引いたり戻したりすることでき、シンプルな構造である。

通常、足漕ぎカヤックには必須である方向転換用のラダーだが、ミラージュドライブ360に慣れてしまうと操作することはあまりなく、スケグの補助的な役割として使用している。

スケグとは、飛行機でいうところの垂直尾翼で、直進性を向上させるヒレ状の構造物だ。ホビーカヤックではプロアングラーとタンデムアイランドに搭載されていて、横波を受けた際のバランス保持にも役立っている。

バランスの保持にはカヤックの船底がカタマラン(双胴船)構造であることが最大のポイントで、多少の波や風ではバランスを崩されることはない。その安定性は立って釣りができるほどだ。高さのあるシートを使っても安定感を損なうことなく、ゆったりと座って釣りを楽しむことができる。

■快適さを生み出すヴァンテージシート

プロアングラー360に採用されているシートは、座り心地を微調整できるヴァンテージシートというもので、高さも背もたれ角度も、自分の体格や、漕ぎ姿勢にあわせてカスタムできる。長時間漕いでも腰が痛くなりにくい。カヤックから取り外してアウトドアチェアとしても使えるので、陸地でのひと休みにも活躍してくれる。

大型フロントハッチに、冷えた飲み物と食料を入れて、カヤックでしか行けない秘密の砂浜に上陸して休憩。もうこれだけで最高のアクティビティだ。(つづく)

 

 

(文・写真提供=橋口純平/DAIWAフィードテスター、HOBIEアンバサダー)

 

 

MIRAGE PRO ANGLER 12 WITH 360 DRIVE TECHNOLOGY

ミラージュ・プロアングラー 12 ウィズ ミラージュドライブ360
色:Arctic Blue Camo / Amazon Green Camo
定員数:1名
駆動:MD 360 TURBO W/ KICK-UP FIN TECHNOLOGY
長さ:3m66cm
幅:91cm
高さ:51cm
最大搭載重量:227kg
船体重量:49.7kg
完成重量:60.1kg
座席耐荷重:159kg
船体構造:ロートモールド製造(ポリエチレン素材)
価格:876,700円(税込)

YouTube動画 https://youtu.be/KOoOb98WT6A

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