SUPフィッシング愛好家が、ホビーカヤック「アイトレック9」に乗ってみた

HOBIE JAPANのInstagramで実施した「ホビーカヤック1カ月オーナー体験キャンペーン」の当選者、金子幸司さんが1カ月間、最新の足漕ぎインフレータブルボード「MIRAGE ITREK 9 ULTRALIGHT(ミラージュ・アイトレック9 ウルトラライト)」に乗った体験レポートをお届けします。
金子さんは、普段からSUP(スタンドアップパドルボード)での釣りを楽しんでいるが、今回アイトレック9に乗って、さまざまな発見があったという。

■友人のホビーカヤック試乗がきっかけ

私が今回の1カ月オーナー体験に応募したきっかけは、以前に友人のホビーカヤックに乗らせてもらい、普段使っているSUPで出来ない釣りの仕方を体験してしまったからです。
Instagramのおすすめに「ホビーカヤック1カ月オーナー体験キャンペーン」の投稿を見つけて、すぐに応募しました。 当選の連絡が来たときは本当にうれしかったです。 以下は自分のSUPと比べた感想になります。

■準備が簡単、しかも軽い

第一に準備が簡単です。
自分の使うSUPはダウンリバー用なので、激流での安定性重視のタイプで、静水での直進性は弱く、漕いでもあまり進まないのでエレキモーターを使用して移動するようになりました。
そうなると、移動するためにパドル以外にエレキモーター、バッテリー、エレキのステイが必要と、だんだんと装備が重量化。しかも準備に時間がかかる。
それに比べてアイトレック9は、イスとラダーを固定して運び、タックル、クーラーボックスを積めば出航できてしまう。 しかも驚くほどに軽い。
私のSUPの重量15kgに対し、アイトレック9は船体のみなら9kgしかない。 イスやラダー、パドルを装着してもまだ軽く感じたほどでした。

■エレキモーターとの比較

移動については、エレキモーターでは舵さえ取っていれば真っ直ぐ目的地に着くので、楽さで言えばこちらのが楽であろう。しかし半日エレキを使っていればバッテリー残量がなくなる。 それもリチウムのバッテリーはだんだんとではなく突然に……。 その恐怖感からか昼頃にはバッテリーの残量が気になり、すぐ帰着できる場所に戻らなくてはならなくなる。
それが足漕ぎペダル式のアイトレック9なら、普通の移動スピードでジョギング程度、ナブラ発見時に追いかけるなら早漕ぎ、と自分の体力と相談しながら4時から14時まで休まず乗り続けても全然苦に感じませんでした。
逆に釣りとフィットネスが同時にできて、おいしく感じました。

■SUPとの釣り方の違い

普通のSUPとエレキモーターを使用した釣りは、風や潮に影響されて流されながらの釣りになります。特にSUPは風を受けやすい形状になっていて、すぐに回転させられます。パラシュートアンカーを使用しても風の影響を受けやすいものでした。
私の考えるタイラバでの釣り方のメインは、地形におけるドテラの流し方に重要なポイントがあるのですが、手漕ぎやエレキでは風の向きで流されるしかなく、思い通りの流し方をできるかは風向き次第になってしまうので再現性が低くなりやすいのです。
それがペダル式なら風向きがどうであれ自分で調整しながら思い通りのラインを何度も流せるから、釣れたときの釣り方を再現できます。 風で流されながら運良く魚に出会うのではなく 自分の考えで見つけ出した魚を狙えます。そして、それが運ではなく再現できるのだから、釣果は倍以上になりました。

■根掛かりによるルアーロストが激減

釣り方以外にも、アイトレック9の利点はあります。
根掛かりしたときにすぐに反対側に回り込めば、簡単に根掛かりを外せました。アイトレック9で6回釣行に出かけて、タイラバ1ロストのみと、驚異的な回収率でした。
手漕ぎでの根掛かり回収率は40%ほどだったと思います。普段の1釣行あたりのタイラバロストは1〜3程度だったので、6回釣行したら6〜18個になり金額でええば1~3万円ものロスになります。これが1年間になったら……。これは自分でも驚きのデータでした。 船体を購入しても、数年で軽く元が取れそうです。
より高価でロスト率の高いジギングやミノーなどのキャスティングの釣りなら、なおさらかもしれません。 根掛かり外しに掛かる時間も短く、タイムロスが少ない。 根掛かりすればタイラバロストだけでなく、リーダー結び直しも付きまとう。そして風に流される。 時間にすれば15分以上は確実にロスするだろう。4回根掛かりしただけで1時間ほど無駄にしてしまいます。
足漕ぎなら掛かっても1〜2分でほぼ外せて、根掛かりしやすいポイントから移動することができる。 自身の財布事情だけでなく、ルアーロストしないことで海の環境や生態への影響も減らすことができます。ゴミを持ち帰るのは当たり前ですが、ロストを減らすのは難しい。それがこんなにも差が出たことに、今までの釣り方に反省するきっかけになりました。

 

■大量続きだった1カ月

6月末に自分のSUPで参加したSUPフィッシング大会では、前日に練習でアイトレック9に乗って、初めての場所にもかかわらず大漁だったが、翌日の本番では思ったようにSUPを流すことができず、釣りに集中できませんでした。根掛かりも多く、たくさんのルアーをロスしました。
釣果も前日の半分にも満たず、アイトレック9をお借りしてから連日大漁続きで少しテングになっていたと思い知りました。
アイトレック9を1カ月お借りして新しいマダイのパターンをつかみ、毎釣行再現できたこと、ナブラを追いかけて90cmを越えるブリを仕留められたのは非常に良い経験になりました。
足漕ぎペダル式あっての釣果だと、はっきり思います。 そして返却後はアイトレック9ロス状態で、今後の釣りライフのため真剣に購入を考えております。

(文:金子幸司)

■MIRAGE ITREK 9 ULTRALIGHT
ミラージュ・アイトレック 9 ウルトラライト

定員数:1名
DRIVE:MIRAGEDRIVE GT
長さ:2m87cm
幅:1m02cm
最大搭載重量:158.8kg
船体重量:9kg
完成重量:16.8kg
価格:429,000円(税込)

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